--ちなみに、言いだしっぺはMisakiさんだったんですか? それともチーム全体的にそういうムードだったんでしょうか?

Misaki:The Biscatsを始めたときからみんな、そういう高みを見て活動していたところはあって。
Suke:その中で「渋公の次は、どのデカい会場を目指す?」という会議になったとき、いろいろピックアップしていって。そこで「やっぱり武道館じゃない?」って。
Misaki:いろんなバンドのスタイルがあると思うんですけど、自分たちは「これ!」といった明確な目標があったほうが頑張れるもんね。
Suke:シンプルなほうがいい。
Misaki:だから、武道館なら武道館で「あそこを目指すぞ!」と言ったほうが合っているのかなって。
--Kenjiさんは、武道館を目指すと決まったときはどんな心境だったんですか?

Kenji:現実的な話、武道館に至るまでにいろいろ乗り越えていかなきゃいけない課題もあって。なので、自分たちの現状を考えると、もちろん「武道館に立つ」という強い気持ちはあるんですけど、本当に行けるのか。自分たちの思い描いている通りに武道館までテンポよく突き進んでいくことができるのか。そういう不安はあるっちゃあるんですけど……でも、言わないと何も始まらないし、今のところ目標は武道館なんですけど、その先。ロカビリーバンドとして初めてアリーナに立ったり、そういうこともできたらめっちゃすげぇなと思っているので、Misakiちゃんがライブで発表するときは、僕も腹くくって「言っちゃえ、言っちゃえ! やろうぜ!」みたいな感じでした!
--あの発表の瞬間はシビれました。でも、ロカビリーバンドとして武道館を目指すのであれば、The Biscatsだよなとも思って。今日までリリースしてきた数多のオリジナル曲もそうですけど、毎週公開してたカバー動画も含めると、これだけの数のロカビリー楽曲を手掛けてきたバンドって他にいないじゃないですか。言うならば、これからロカビリーを始めようとする後続にとっての教材を膨大に残し続けているし、そういう意味でもロカビリーシーンを牽引する存在になっているので。
Misaki:たしかに! 見方を変えたらそうかもしれない。
Kenji:それを参考にしてもらって、そこから自分たちが思うロカビリーでさらにリアレンジしてくれたら、それは嬉しいことこのうえないですね。
Misaki:高校生ロカビリーバンドとかいっぱい出てきてほしいよね!
Kenji:ロカビリーって今あるいろんな音楽のルーツでもあるわけじゃないですか。結局はスリーコードを主体にいろんなコードが重なっていって、今のポップスとかもあったりするわけで。ゆえにいろんな可能性がある音楽だなと思っていて。例えば、80年代のロカビリーだと、80年代のニューウェイブの要素も取り入れていたり。そういう風な感覚で聴いていくと、今、トレンドになっている有名な楽曲とかも「これ、ロカビリーにできるんじゃない?」となってくるんですよ。だから、やりようはいくらでもある。
--それを体現してきたバンドがThe Biscatsだし、その影響を受けてそれこそ高校生ロカビリーバンドじゃないですけど、ロカビリーやその要素を取り入れたバンドがこの先出てくるかもしれないし、その世代のロカビリーファンも増えてくるかもしれないですよね。
Suke:自分たちはあくまでロカビリーに拘ってやってきているんですけど、「ロカビリーってこんなに格好良いんだ」と思われたい気持ちもありつつ、そんなにロカビリー云々を拘らず聴いてほしい気持ちもあるんですよね。拘るのは自分たちだけでいいから、もっとラクに聴いて。あとから「これがロカビリーだったんだな」ぐらいの感じで楽しんでもらいたいなと最近は思います。
Misaki:今、応援してくれている皆さんは、元々ロカビリーが好きで、どんどん新しいことをやっていくThe Biscatsを楽しんで応援してくれている人もいれば、まったくロカビリーを知らない中でThe Biscatsの音楽に触れて「何、この音楽? 楽しいね!」と言ってくれている人もたくさんいる状況だから、すごく理想的だよね。最初の頃はロカビリーファンしかライブには来ていなかったんですけど、そこからどんどん広がっていっているので。
Kenji:そもそも「ライブハウスに行ったことがない」という人も来てくれているので。
Misaki:そう! 人生初がThe Biscats! そういう人もビックリするぐらいたくさんいるんですよ。ロカビリーをあんまり聴いていなかった人たちが「何、この音楽?」と思ってライブハウスに来てくれるって相当凄いことだから。それもすごくうれしいです!

--Kenjiさんが話していた通り、それだけロカビリーが根源的な音楽なんでしょうね。そこへの間口をThe Biscatsがあらゆる手法で広げてきた結果、そういう新規ファンも増え続けているという。
Misaki:50代の方で「初めてライブハウスへ来ました」って言ってくれる人もいるんですよ。
Suke:ビックリ。初めてを奪いました(笑)。
--そういう出逢いの積み重ねが日々の音楽活動、それこそ「日本武道館を目指します!」宣言への糧にもなってきたんでしょうね。そんなThe Biscatsの最新アルバム『BLACK or PINK?』についても話を伺っていきたいのですが、まず本作より先行配信された「よそ見はNO!」「ざけんな!」。この両極のインパクトあるナンバーを制作した経緯から聞かせてください。
Misaki:今、やりたいことをやりました! 今、こういう曲がやりたいと思った曲を純粋に表現した感じですね。
Kenji:去年のいつだったかは忘れたんですけど、Misakiちゃんから「分かりやすくて、かわいい楽曲がやりたい」と言われて、そこからつくったのが「よそ見はNO!」。で、パッと聴いたときに耳に残るメロディ、フレーズ。今、世の中的にそういう楽曲が多いじゃないですか。そこを意識して。なので、小難しくいろいろ考えずにMisakiちゃんの気分というか、求めるものをそのまま形にしたんです。
--個人的には、この曲を聴いてMisakiさんがアイドルだったことを思い出しました。そのうえで、TikTokでバズっているアイドルソングとか、そういう今のトレンドにThe Biscatsが自分たちらしく挑戦してみたら、こういう曲が生まれるんだろうなって。
Misaki:応援してくれている皆さんから「「かわいい」もできて「格好良い」もできる。そこが魅力だよね。だから、唯一無二のロカビリーバンドなんだよね」みたいなことを言ってもらえることが多かったので、だったら「よそ見はNO!」ぐらい振り切っちゃった「かわいい」をやってみたら面白いんじゃないかなと思ったんですよね。その代わり、その真逆をいく「ざけんな!」みたいな曲もつくって、全然違う両面を見せたらもっと面白いなと思って。それがこの2曲になり、アルバム『BLACK or PINK?』のコンセプトにも繋がっていきました。
8月13日(木)福島:JR内郷駅前広場「いわき回転やぐら前夜祭」
8月15日(土)福島:JR内郷駅前広場「いわき回転やぐら盆踊り大会」(Misaki)
8月23日(日)宮城:気仙沼市階上付近特設会場「WANTED BIKER 行こうぜ-宮城-気仙沼No.15」
8月29日(土)東京:渋谷Spotify O-WEST「ロッケンロー★サミット2026~六弦仁義、世代抗争~」
9月27日(日)北海道:MUSIC HOUSE JIG「PEPERMINT NIGHT vol.9」
10月4日(日)茨城:ホテルクリスタルパレス「The Biscats LIVE,JOTO FRUIT JOIN US! InひたちなかVol.3」
10月11日(日)福岡:LONG VACATION RESORT「THE ROCKIN’ CRUISIN 21st」
10月18日(日)熊本:アスペクタ「FANTOMフェス2026」
10月25日(日)福岡:ミュージックプラザ・インドウ「BLACK or PINK?」リリース・イベント」
11月1日(日)愛知:美浜king boy「Y HARBOR FESTIVAL」
11月22日(日)東京:SHIDAXカルチャーホール「Misaki 10th LIVE Everglow」
The Biscats(ザ・ビスキャッツ)は、モデルやファッション・プロデューサーとしての顔を持つ Vo.Misaki(青野美沙稀)を中心としてGt.Kenji、Suke(W.ba)のハイブリッド・ロカビリーバンドとして2019年に結成。バンド名は音楽記号のbis(繰り返す)と、偉大な先人達のバンドStray Cats・BLACK CATSからcatsをとり、現代にロカビリーブームを繰り返す、再び起こすの意味からThe Biscatsとなる。
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